クリーム

叫のクリームのレビュー・感想・評価

(2006年製作の映画)
3.8
サクッと観れて面白いホラーでした。
湾岸沿いの埋め立て地で、海水で溺死させる殺人事件が頻発します。刑事の吉岡が捜査を進めますが、自分が犯人のような状況証拠が出てきて混乱します。そんな中、吉岡の前に、赤い服の幽霊が現れ始めると言う、ミステリーホラーです。




ネタバレ↓




この作品の赤い服の幽霊は怖いです。 偶然、目が合った。たったそれだけで、「ずっとそばにいます」と言って取り憑くのです。確かに幽霊に理屈や理由なんて無いのかも知れませんが…。
各殺人の加害者は判明しましたが、赤い服の女が現れます。彼女は、15年前に船が通る療養所に居て見捨てられて死んでいったといいます。吉岡は、船で通った時に彼女と目があったのでした(この時点ですでに幽霊)。その時、彼女は、助けてと言ったが無視されたから、吉岡を呪った。怖い。吉岡は船に乗って療養所を探し出しました。療養所は廃墟になっていて、そこには白骨化した遺体があり、それは彼女のものでした。そこで吉岡は半年前に恋人の春江を殺していた事を思い出しました。 赤い服の女が療養所から呪いをかけて殺人をさせていたのです。最初から、春江はどこか怪しかった。春江はすでに幽霊だった。
ラストは吉岡の同僚の宮地が吉岡のアパートにいて、水を張った容器を見つけ覗き込むと赤い服の女が現れ、宮地は容器の中に吸い込まれてしまうのでした。葉月里緒奈がはまり役でした。元々持っている陰湿な感じがドンピシャで、怖かったです。脅かされるとかじゃなくて、目があっただけで取り憑き殺人までさせる内容が怖い。そして、吉岡は許して貰ったけど、他の人は許さない。まだまだ続くのだろう。宮地が殺された様に…。何か幽霊が取り憑くのなんて、理由がなくて、せいぜい『優しそうだったから』ぐらいのものなんだろうなぁ。とこの作品が思い出させてくれました。地味だけど、面白かったです。
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