砂利川権兵衛

叫の砂利川権兵衛のレビュー・感想・評価

(2006年製作の映画)
3.9
「赤い服を着た女の幽霊」の完成形。不穏かつ不気味なムードと支離滅裂とした暴力性の発露に震え、違和感を纏い続けていた恋人の真相に仰天しながらも妙に納得してみたり。「ここではないどこか」を夢見ながら結局どこにも辿り着けない役所広司は今回も正しく黒沢映画の主人公。船乗りのニーサンが一服の清涼剤か。