mndis

叫のmndisのレビュー・感想・評価

(2006年製作の映画)
3.5
思ったほど面白くはない。。
映像的な面白さはある。

どこを見せたいのか、どこ見たらいいのか分からない焦点をハッキリさせない様な、説明し難い絶妙なカットが何個かありとても面白い。(冒頭の小西まなみが階段を下るカット、役所と小西が警察署の前で待ち合わせその後別れるカットなど)

後にその意味が分かるが、この絶妙な違和感がとても面白い。(それは写そうと思って写ったカットではないという意味。写ってはいけないものが写ってしまった時のカメラワーク、画角だからとても奇妙に見えるし、それが心霊的なんだと思う)

調べたらカメラマンは黒沢作品に多く携わっている芦澤明子さんという女性の撮影監督らしい。


取り調べのシーンはCUREを思い出した。
1カットの中で人を横並び、対峙、背中向けるなど動かしながら、それと連動する様に話を展開する。

こういう演出ってテレビドラマでもあるし演劇でもあると思うけど、黒沢清作品では人間の動きがより意味を持ち面白く感じる

たぶん引きで1カットというのが、その動きを強調し、さらにその中で役者のテンションが急激に上がったり下がったりするから、その豹変ぶりが1カット内で一目瞭然になり面白いのだと思う
mndis

mndis