ガブXスカイウォーカー

ライジング・サンのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

ライジング・サン(1993年製作の映画)
3.7
《あらすじ》
日本の大企業ナカモトがロサンゼルスの一角に建てた超高層ビルの落成パーティが開かれた夜、ビル内でコールガールのシェリル(タチアナ・パティッツ)の絞殺死体が発見された。外国人がらみの事件を担当する市警渉外係のウェッブ・スミス警部補(ウェズリー・スナイプス)は、日本通の先輩、ジョン・コナー警部(ショーン・コネリー)と共同で捜査を開始するが・・・・。


『ジュラシック・パーク』のマイケル・クライトン原作と言うことで鑑賞。
本作の見どころはなんと言っても日本人たちの描き方だろう。
例えば
・日本人たちのお辞儀がいちいち大げさ
・日本企業の役員の部屋の装飾がありえないというくらいに日本風
・全裸のアメリカ人女性の身体に寿司を置く女体盛り
・日本企業は上司に逆らえない縦社会
・日本人は義理堅い
・アメリカ人は大雑把、日本人は細かい
・日本人は接待ゴルフで接待相手にわざと負ける
・日本のことわざがしばしば引用される
・日本企業にはヤクザがかかわっている
・日本のヤクザは空手とドスで戦う
などなど、間違いもあるけど、かなり日本人をよく研究している。これらをうまく織り込んでけっこう見応えのあるミステリー・サスペンスに仕上げているのはさすが。
今作は日本企業へのパッシング、デフォルメされた日本人の描写などを嫌う人には向いていないけど、僕みたいにそれを楽しめる人にはお薦めだ。面白かったよ。

なお音声は、劇中で英語と日本語が飛び交っているので、原語と字幕スーパーで鑑賞することが望ましい。とくにショーン・コネリーはたどたどしい日本語で怪演を見せてくれる。さらにショーン・コネリーとウェズリー・スナイプスは劇中で、日本の風習に倣ってずっとセンパイ、コウハイと呼び合う(先輩はともかく、普通は後輩なんて呼ぼないよな)。英語には先輩、後輩に該当する単語のないことを初めて知ったわ。