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めぐみ 引き裂かれた家族の30年のodyssのレビュー・感想・評価

3.0
【なぜ日本人がこの映画を作れなかったのか?】

横田めぐみさんの拉致問題を扱ったドキュメンタリー映画である。 

私が足を運んだ劇場には結構客は入っていた。ただ、年輩の方が多く、日頃映画館には来つけていないな、と思われる人が目立ったのは残念。 

ドキュメンタリーとしてはやや物足りない印象が残るのは、めぐみさんが拉致されたと日本国内で正式認定されるまでにだいぶかかっているところにも問題があるのに、その点にあまり触れていないからだろう。 

また、この映画が日本人によって作られず、アメリカ人によって作られたというあたりに、私は日本の映画界の闇を見たい気持ちになるのを押さえることができない。 何はともあれ、多くの人に見て欲しい映画である。

(以上は17年前に書いたレビューです。この問題は今も解決されていません。また、この映画が上映された当時は、映画関係者である日本人から「自民党よりの映画」などというトンデモな評価がなされたりしました。今は想像も出来ないことでしょうが、当時は北朝鮮を批判すると「右寄り」という政治的な評価がなされたりしており、映画関係者は政治的にきわめて単純な輩が多いので、そういう発言も出ていたわけです。この映画が日本人ではなく外国人によって作られた事実を含め、この問題を考えていかなくてはなりません。)
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