Growltiger

めぐみ 引き裂かれた家族の30年のGrowltigerのレビュー・感想・評価

3.8
2020年6月5日、拉致被害者の横田めぐみさんの父、横田滋さんがお亡くなりになりました。
心よりお悔やみ申し上げます。

2020年現在、ニュースの大半は「コロナウイルス」で埋め尽くされていますが、2000年代前半は「拉致」「北朝鮮」という言葉がテレビや新聞で連日報道されていたように思います。
もう少し詳しく知りたいと、当時このドキュメンタリー映画のDVDを借りてみました。
正直、連日ニュースで報道されていた事のまとめのようで目新しい事はありませんでしたが、それでもご両親のインタビューやめぐみさんの歌声の音声など聴くと胸が締め付けられ、非力ながらなんとか解決に向かって欲しいと願っていました。

時が経ち、北朝鮮の指導者は金正日から金正恩に変わり、拉致被害者の家族も高齢化が進み、どこか北朝鮮の拉致問題は風化されつつあるように感じます。

【しかしこの問題はまだ未解決です】

日本の政治についてここでとやかく言う気はありません。
ただ改めてこの作品を見て拉致問題について考える事が必要ではないかと思いました。

この作品は外国(アメリカ)の監督が作っただけあって分かりやすくこの問題をまとめてくれています。
「こういう映画は日本人が作ろうよ...」と当時は思いましたが、変に「右寄りor左寄り」にならず良かったのかも知れません。
悲しいのは2006年に作られたこのドキュメンタリー映画のラストから現在(2020年)までほぼ進展が無い事。