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コララインとボタンの魔女のminoのネタバレレビュー・内容・結末

コララインとボタンの魔女(2009年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

かれこれ10年ほどかけて、6回ほど見ている。隙あらば友達にも勧めている。
もう円盤買った方がいいかもしれない。

「コララインとボタンの魔女」は、寂しい思いをしている女の子が勇気を持って邪悪な魔女に立ち向かい、家族や人を大切にする気持ちを獲得する成長ストーリーだ。

子供と大人の立場を丁寧に描いているため、何歳になっても誰かに共感できてしまうのだ。

幼少期に見たら、親の都合で引越し、友達もいない場所で親も構ってくれなくて、近所の人は自分の名前もちゃんと覚えてくれないコララインの寂しさに共感してしまう。
子供の私は、魔女の家に吸い込まれるようにのめり込む。きっと優秀なボタンの目候補になれただろう。

大人になってから見ると、忙しいなか構って欲しがる子供のアピールに、余裕がなくて苛つく両親の気持ちが分かってしまう。
でも忙しいだけでコララインの両親には愛情がある。
それもよく分かるようになる。

とはいえ、何度観ても分からないうえ、怖いのはボタンの魔女である。
いやほんとこの魔女なんなんだろう?
子供の寂しさにつけこみ、楽しそうな世界を演出するのにとても長けている。
おそらく現実のものを劣化コピーのように複製して操っている。
正体は明かされない。
正体不明すぎて怖い。

分かるのは、子供をおびき寄せて目玉をボタンにすること。
目的も「可愛がるものが欲しいのではないか」と言われているだけで、子供の目をボタンにし、閉じ込める理由は明確にはされていない。
そして現実世界にも影響を及ぼすほどの力がある。無意識に子持ちに家を貸してしまったワイビーのおばあちゃんとか、なんか影響されてるよ、絶対。
Jホラーの怪異と並べてもかなり凶悪ではなかろうか。
幼少期に見なくてよかった。

原作の小説があると知ったので、絶版になっているようだが、なんとかして読んでみようと思う。

ところで吹き替えのやけに声のいい猫、最近になって劇団ひとりさんが吹き替えをしていることを知った。どこかの声優さんかと思った。
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