回送ペリカン

ロビンソンの庭の回送ペリカンのレビュー・感想・評価

ロビンソンの庭(1987年製作の映画)
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眠かった〜。山本政志監督作は『てなもんやコネクション』『JUNK FOOD』に続いて三作目の鑑賞で、一貫したテーマを感じてはいるけど、三作品の中でこれが一番古いのに一番突き放した描き方なのが面白いな。勝手なイメージを言えば、こういう視点って、老成していきそうなものだけど。他人の感想だけど、確かにタルコフスキーみたい(『ストーカー』しか観たことないけど)。
けど撮影はどこを切り取ってもキマってて、そして時間的・空間的に余白が大きい。どこに住んでいたって関西弁の彼らの会話も、喧騒やBGMに常に掻き消えそうで、意味づけられたアクションはどんどんなくなっていく。本来、受け入れも取り除きもしないはずの自然に溶け込むための長い準備期間に密着した、ドキュメンタリーのようにも思える。あるがままの自然に還る人のあるがままは、大量生産大量消費の世界にどっぷりの僕たちが見つめるにはちょっと根気がいる。
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