菩薩

ロビンソンの庭の菩薩のレビュー・感想・評価

ロビンソンの庭(1987年製作の映画)
4.5
社会は常に反自然的であり、自然は常に反社会的であるから、反社会的に生きると言うのは、要するに自然の中に生きる事を意味する、だなんてさっきパッと思いついた事を書くのは大変にナンセンスざますであって、この作品には単に「狂ってやがる…」と、ただそれだけで最大級の賛辞となり得るワルグチを贈りたいと思う。何をどう説明されても正直ピンと来ないだろうから、いっそのこと「キャスト、スタッフ一同、実はガンギマリでした、町田さんを除いて」なんて言って貰えば「でしょうね」と素直に返せるが、たとえ本当にそうだったとしても何を咎める事も無いだろうし、社会が明確に狂い始めた1987年、そしてそのキチガイっぷりは今も加速を続けている中で、なんとか正気を保って生きていくには、やっぱりこちら側も真正面からぶつかってキチガイになっていくしかないのかななんて、俺は今全裸でグリーンスムージーを飲みながら痛感している最中である。なにもエコロジーだー!自然回帰だー!と声高に説教臭く叫ぶ作品では当然ないし、それよりも人間要らなくね(笑)?と半笑いでブッ込んで来そうなテンションだし、でも人間が作ったゲージツとか言うやつ偉大じゃね?と真顔で語りかけてくる様な真剣さと不真面目さを、この一瞬に封じ込めてしまった怪作で快作であり、もし明日の成功を夢見る新人映画監督がこんな一本を撮れたら、それこそ明日にでも自分で穴掘って入って静かにバクテリアに分解されたって悔いは無いだろう。SAKEVIは別に何も語らんでもただ突然イキりたって人殴ってればそれだけでSAKEVIだし、そんなSAKEVIに生放送中にボッコボコにされたアケミは元気ににこやかにカメラに向かって笑ってんだ、たった2秒だけど。

夜が明けたら きっと
君を迎えに行くから
その日まで待ってておくれ
いつものあの場所で

飛び出そう 緑の街へ
飛び出そう 今すぐに

雨があがれば 陽はまた昇る

雨があがれば 陽はまた昇る

夏の夜の夢の海で、アケミはきっとまだ泳いでる。って事で俺も風呂入って来ます。では。
菩薩

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