ぱりぱり

砂の器のぱりぱりのレビュー・感想・評価

砂の器(1974年製作の映画)
3.5
宿命は変えられないっていうのは今も昔も変わらないことかもしれないけれど、今よりも定めが決定的だったんだな

捜査で日本各地に足を何度も運ぶ徹底した現場主義が今見ると新鮮で面白い

社会全体の過ちで犯人が殺すという手段に追い込まれてしまったという点では犯人を責める気にはなれないけど、やっぱりあの三木さんのことを思うと同情はできませんでした

どの作品を見ても金太郎飴ぶりにいつもと変わらない優しい笠智衆を見て(ちょっとしか出てきませんが)安心しました

↓以下ネタバレ


政治家と音楽家は似たようなものだけど、音楽家は完成品で評価されるって言っていたのが伏線で
英良が作った音楽(=砂の器)は宿命(=水)によっていとも簡単に流されてしまう