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砂の器のbolのレビュー・感想・評価

砂の器(1974年製作の映画)
4.0
最初は普通のサスペンスだと思ってたのに、
こんなにもメッセージ性の強い作品だとは...
自国の黒歴史をしっかりと胸に受け止めなくては。

作品とは関係ありませんが、普段あまり邦画を観る機会がないので色々な方言が出てきたり、昔ながらの言い回しが素敵で味わい深く感じました。

地道な捜査のシーンが良かったです。
真相の手掛かりになるかと思いきや、いざ行って見てみればまたなんの糸口も掴めずまた振り出しに戻る、みたいな感じがリアルで。
夏のジリジリとした暑さや汗がいい演習してました。

後半はほぼ台詞がない演出なのに、ピアノの演奏と過去の映像が相まり、とても見応えがあります。子役くんの演技が凄い...!

ネタバレしないように書くとなると本当に難しい。とにかく辛いのはこの2人の運命が1人の親切心によって引き裂かれてしまったということなんだよな...

うーん、後に引く物悲しさ。
隠す愛、知らないと言える愛。
複雑な愛の形に涙しました。
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