このレビューはネタバレを含みます
一世を風靡した社会派の松本清張作品の映画化とあって、
当時大人気で多くの方が観た『砂の器』
超久しぶりの視聴です。
やはり印象的なのは、
捜査の主軸、今西警部補の頼もしい姿!
補佐する若き熱血漢、吉村巡査の真っ直ぐな姿勢!
封印したい過去に追い詰められる天才音楽家、和賀の冷たく端正な表情!
……ですね!
父子の愛情、無私の善行、権力の渇望等等、
善悪が混沌と絡み合う事件を背景として響く、
壮麗な楽曲が素晴らしいです!
冒頭、テーマ曲が流れるだけで落涙してしまうパブロフ効果!
昭和の刑事モノ特有の、炎天下の聴き込みに流れる汗💦
丹波哲郎の圧倒的な存在感と
森田健作の軽やかさがうまくマッチ!
ナイスバディでした!
熱く濃厚な時代の空気と共に、
今も心に迫る映画のひとつです。
✨✨✨🌻✨🌻✨🌻✨🌻✨✨✨
📝登場する親子の姿から思ったこと📝
我が子を連れて放浪する父親の愛情と
対照的なのが
和賀の愛人が流産するショッキングな顛末。
映画から少し離れた一般論ですが
できるだけ早い時期に
男女ともに、子供の生命について
教育や広報で前向きな姿勢を伝えるべきだと思いました。
生命が宿った時点で
父親になり、母親になること。
その生命やパートナーを支え育んでゆく
大切さと、幸福な在り方について…
生き方は人それぞれで
子供を持つ持たないは自由だけれど
この世にあらわれた生命に対する責任は
男女同等にあるはず。
(もちろん犯罪行為による結果は別ですが)
母性ばかりでなく、
父性についても言及してほしいと思うことが多いです。
今はだいぶ素敵なお父さんが増えてますが、
やはり、まだまだ無責任なケースはあり、
根幹の意識改革が必要だと感じます。
男尊女卑が当たり前の中で育った身として、
和やかな家庭をつくろうとする男女双方の努力こそが、
幸福の礎だとしみじみ感じる次第…🥺