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砂の器のmireiitoのレビュー・感想・評価

砂の器(1974年製作の映画)
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砂の器
野村芳太郎 監督
1974年
モスクワ国際映画祭審査員特別賞
毎日映画コンクール監督賞

サスペンスの名匠は多彩なジャンルをこなす職人監督と呼ばれる野村芳太郎監督の父親は戦前の松竹で活躍した映画監督・野村芳亭。そのため、幼い頃から映画の世界に囲まれて育ってきた。そして、太平洋戦争勃発の1941年に慶應義塾大学文学部を繰り上げ卒業すると同時に松竹大船撮影所に、入社した。助監督として、川島雄三、黒澤明、家城巳代治らについた。黒澤明作品の「醜聞」、「白痴」の助監督を務め、黒澤明監督から日本一の助監督だと評価されていた。
1952年に「鳩」で監督デビューした。当時は会社の意思に従って、喜劇から時代劇まであらゆるジャンルの作品を手がける職人監督に徹していた。「糞尿」「拝啓天皇陛下様」「白昼堂々」など。
1958年の「張り込み」というサスペンス映画で世に名を広げた。この作品が転機になった。野村芳太郎監督は現場で最高の状態でなければカメラを回さない、と黒澤明監督ばりの粘りを見せた。
松本清張原作の映画化を多く行い、そのうちの「砂の器」では1974年にモスクワ国際映画祭の審査員特別賞を受賞した。
「鬼畜」「疑惑」なども松本清張作品である。
野村芳太郎監督の門下生には、山田洋次、森崎東、三村晴彦らがいた。
製作者としても優秀だったので、ヒット作のプロデュースなども行なっていた。
「拝啓天皇陛下様」は、後の山田洋次の「男はつらいよ」にも繋がる。そして、森谷司郎監督の「八甲田山」、三村春彦の「天城越え」、山田洋次の「キネマの天地」などのヒット作もプロデュースしている。
無類の推理物好きで、撮影終了後や食事中でも推理小説の話をすることが多くて日常の話はほとんどせず、自宅入ってすぐの廊下両側にある本棚は推理小説の本で埋め尽くされていたという。

調べてみて、野村芳太郎監督という方は幼い頃から映画を愛し、推理小説サスペンスを愛してきたんだなと思いました。だからこそ今これほど偉大な方になられているんだとおもいました。
黒澤明監督に認められる助監督で、色々学んできた野村芳太郎監督はすごいとおもいました。
野村芳太郎監督がプロデュースした、「八甲田山」、「天城越え」、「キネマの天地」なども観てみたいです。サスペンスを得意とする野村芳太郎監督の、サスペンス映画でない「糞尿」、「拝啓天皇陛下様」なども、観てみたいと思いました。
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