Urakata1113

砂の器のUrakata1113のレビュー・感想・評価

砂の器(1974年製作の映画)
3.8
1:ストーリー:★★★☆☆
原作の松本清張の小説を基にした本作は、謎が次々と明らかになるサスペンスドラマです。音楽家の和賀英良が殺人事件に関与しているかもしれないという疑惑が、刑事たちの捜査によって徐々に明らかにされていく過程は、緊張感が途切れません。

2:絆:★★★☆☆
和賀英良と彼の父親である本浦千代吉の物語は、単なるサスペンスではなく、親子の絆と過去の因縁が大きなテーマとなっています。特に、父子の過酷な放浪生活が感動的に描かれ、心を揺さぶります。

3:演技:★★★★☆
和賀英良役を演じた丹波哲郎の演技は圧巻です。特に、捜査会議室で千代吉の手紙を読み涙するシーンは、彼の感情表現が非常に深く、引き込むものがあります。

4:映像表現:★★★★☆
橋本忍が手掛けた脚本は、映像と音楽の融合が見事です。特に、クライマックスの和賀が指揮するコンサートシーンと捜査会議での語りが交錯するシーンは、映像美と緊張感のある演出が光ります。

5:ロケーション:★★★★☆
本作は日本各地で撮影され、その美しい風景が物語を彩ります。特に四季折々の自然が映し出され、劇中全体に詩的な雰囲気をもたらしています。

6:描写:★★★★☆
本作は、当時の社会問題であったハンセン病に対する偏見や差別をテーマに含んでおり、その描写は社会的な意義を持ちます。製作時の苦労や協議会との対話を通じて、この問題に対する理解と啓発を目指しています。

7:音楽:★★★★☆
物語全体を通じて、音楽が重要な役割を果たしています。特に和賀英良の 宿命 という曲が物語の象徴となっており、音楽を通じてキャラクターの感情や物語のテーマが強調されています。
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