マサミチ

砂の器のマサミチのネタバレレビュー・内容・結末

砂の器(1974年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

回想で描かれる父と息子の巡礼場面がメインに語られがちだが、"構成の鬼"脚本家橋本忍の本領はむしろこの場面の後に発揮されていると思う。

あの回想を見せられたらハッキリと説明されてないにも関わらず観客は父親はとっくに死んだんだろうと錯覚させられる。それが生きていたと分かった時の驚き、あの回想場面自体を伏線に使ったダイナミックな構成の凄みである。

ちなみに原作では父親は既に死んでおり、三木謙一が和賀を訪ねた理由もイマイチ曖昧である。

個人的には泣ける映画とゆうより、この構成の見事さに再見するたびに唸る。
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