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ベティ・ペイジの東京キネマのレビュー・感想・評価

ベティ・ペイジ(2005年製作の映画)
2.4
こんな素材をよく映画にするよなあ、とある意味感動を覚えながら見ました。デートには使えないし、場末の映画館で密かに見るには明るすぎるし、ましてやR-15という中途半端なレーティングじゃ一体誰が見るのよ。

中身は結構丁寧に創っていて、当時のガーリー・マガジンのポップ感も良くでているし、40~50年代の雰囲気も創り込んでいて、お金もしっかりかけている感じもするので、増々解らなくなってきます。つまり、キワモノを作ろうなんてことはハナから考えていないんですよね。ベティ・ペイジ役のグレッチェン・モルは大熱演で、本人にもの凄く似ているんだけれど、やはり勿体ない。こんな映画に出ずに他の映画にエネルギーを注いだ方が良いんじゃないかと大きなお世話を感じる次第です。

そもそも「ベティ・ペイジ」なんて知っている人は知っているけれど、まあ一般では絶対知ってる人が少なさそうな人物伝で、おそらく本人はイノセントだからこそ変態好事家のアイドルになってしまったのだろうということは想像の範囲ですし、若い時代のエピソードにしても、まあそんな感じだったんだろうということだらけで、だからこそ映画にするほどのものなのかなあ、という疑問は拭えず、それにですよ、プロットが正解過ぎて頭の足りない女ってだけのまとめで宜しいんでしょうか。

まあ、こういうアイドルが出てくるニーズも、また非難に関しても、アメリカには文化がないからなあ、という結論にしかならない訳で、結末もまたアメリカらしいバカさ加減で一杯なお話でございました。
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