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蝶の舌のfumingのレビュー・感想・評価

蝶の舌(1999年製作の映画)
3.2
スペイン内戦の時代を舞台にした、ノスタルジー溢れつつも非常にシビアな一作。
少年の成長を主題にした作品であるが、途中までは虫や自然を通じて自己を認識していくような温かく牧歌的なシーンが見られる。しかし、話が進むにつれて戦争の影が見え始めると、そう言ったものとは違う意味合いとして主人公モンチョは成長せざるを得なくなっていく。ラストシーンは特に辛い。
昔の人々は早熟だった、もっと大人だったとしばしば振り返られるが、それは彼らが早く大人にならなくていけなかった時代に生きていたからであろう。
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