mizuki

蝶の舌のmizukiのレビュー・感想・評価

蝶の舌(1999年製作の映画)
3.9
尊い師弟関係。ただの友達みたいに、一緒に学びながら教えてあげるってすごいなあ。私もそうなりたい。
歴史わかんなすぎて、今のスペイン情勢とどこまで通ずるかとかはわかんないんだけど、神様信じてないと断罪される過去があったんですか??それ個人的にめちゃくちゃ熱いトピックなんですが。

日本って無宗教って言いながらも、とても神道・仏教信仰が根付いてる。初詣したり、御朱印集めたり、受験前にお守り買ったり。私はその波にいつも乗れなくて、疑り深い人間なんだなあってちょっと寂しかった。初詣する時も、神にお願いっていうか決起づけしてるだけだし。お祈りすることで満たされるって、素敵なことなんだけど、見えざる者から愛をもらう感覚が私には掴めないというか。いろんなことがうまく行ったり行かなかったりするトリガーはお祈りではないっていうか。単純に、そういう部分が冷めている人間は信仰しづらいのかなと思う。グレゴリオ先生とモンチョの父親は、そういう性格なだけだったのではないかと思う。
自分の苗字の家系は結構しっかりめに仏教信者で、集落の中では我が家が本家で、祖父母のうちに帰るとほんとは仏壇に真っ先に手を合わせなければならないけど、こっそり合わせてない。手を合わせることに意味があるのはわかっているけど、やらなくてもばちは当たらないし。仏は、私らの心の中にいるものだから。忘れないでいることが大事。

みんなで信じよう!って決めたものを信じられる性格ではない、究極のあまのじゃくなので。なんにも信じられない、って思っていた時に、不意に現れる信仰対象が、本物の神様で。そういう人ほどカルトにハマりやすいのでは?って思うので注意もしてるけど…。でもね、やっぱり、みんなにそれぞれ神様がいると人生は豊かになる。信じるものは救われる。
私は、生身の人間を信仰していたい。世界に対して愛をもって生きている人はいっぱいいる。それって、神様とやってること同じなんだよ。でもね、「神様みたいな人だな」って思う人、ふっとあちら側に行ってしまうことも多い。都合のいい人を求める風潮が神様を生む、そこまではいいとして。神様から愛を与えられた者たちはふんぞり返り、挙げ句の果てに神様を散々痛めつけてしまう。どこまで深い愛なのか、確かめる子供のよう。痛めつけている側の心も、きっと寂しく、救われるべきなんだけどさ〜。神様たちの愛は枯渇することはないけど、愛を実行するための体と心がボロボロになったときは…誰かに助けを求めることができる人もいれば、一人でうずくまって耐え凌ぐ人もいる。問題は後者。耐え凌げればいいけど、凌げなかったら…そんなことを思うと怖い。神様にはちゃんと神様がいるのかな。守ってくれる存在が。だから私はせめてもの愛を、この世に生きる無数の神様たちに返していきたいなあ。圧倒的味方でいる。いい人でいることはやめちゃったから、一部の守りたい人たちの思考を偏愛していこうと思う。
mizuki

mizuki