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インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説のzukkiのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

何回見たか分からない程大好きな映画。スクリーンで観る夢が叶って良かった。

先週観た『レイダース〜』と比較して、会話よりも発生するトラブルの量が圧倒的に多く感じた。『アラビアのロレンス』等、クラシカルな名作へのオマージュに満ちた前作と比べれば、今作は純粋にファミリー層(当時)が楽しめる「ジェットコースター・ムービーとしてのインディ・ジョーンズ」を作ることが目的のように思えた。

そのためか、大味で山場が次々とやってくる展開が続いていく。そこに、大画面でも違和感のないマットペイントの合成など、想像以上の繊細な画の作り込みが、厚みのある雰囲気を加えていく。おかげで、特にトロッコチェイスなど、臨場感のあるシーンが生まれている。

ファミリー映画として見ると、ウィリーとショーティは、インディの冒険に対する観客の感情を代弁するキャラクターであり、インディの孤軍奮闘では絶対に生まれない展開を成立させている。そういった脚本のバランスも良くできている。

導入の1作目より遥かに自由に、かつ大衆娯楽に突き抜けた作品を目指した映画。そのお陰で、良い意味で「インディ」シリーズの幅を広げ、軍隊との聖遺物の争奪戦にとどまらない、インディ・ジョーンズという人物が行った冒険の魅力を増幅させたのが、『魔宮の伝説』だと思う。
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