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ゆりかごを揺らす手のharuのレビュー・感想・評価

ゆりかごを揺らす手(1991年製作の映画)
4.0
ナニーの裏の顔。

出産を控えたクレアは、産婦人科医にセクハラされ、彼を訴えることに。事件はやがて大きく取り上げられ、医師は自殺した。半年後、クレアはペイトンと名乗る優秀すぎる美人な乳母を雇う。彼女はあっという間に一家に馴染むも、その正体は何と!例の医師の妻なのでした。

ということで、ナニーの恐ろしい復讐劇。
評判通りおもしろすぎました!そもそも復讐と言いつつ、実際は完全なる逆恨みなんですけど、すべてを失ったペイトンに怖いものなし!恐らく半年間じっくり練り上げたであろう計画を、彼女は着実に実行していきます。特にペイトンが本性を隠して一家に馴染んでいく仕込み段階、見ているこちらは彼女の正体を知っているだけに、ドキドキとワクワクが止まりません。
さてペイトンは本来ちょっと席を外した隙にトイレをぶっ壊せるくらいのパワー系なのですが、非常に頭も良く、クレア一家を弱火でじっくり煮込んでいく。「大切なお手紙ビリビリ作戦」、「そのドレス絶対着せねぇ作戦」、「秘密のサイン作戦」に、「お薬抜いたろ作戦」と決して攻撃の手を緩めません。いうことで、ストーリー上ペイトンが完全に「悪」なのに、本来可哀想なはずのクレアがなぜかあまり可哀想に見えないのは、クレアがいわゆる「良い子ちゃん」だからだと思う。
しかしラストの満を持しての爆発が予想より小さく、もっと戦ってくれても良かったかも。
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