るんPAN

ものすごくうるさくて、ありえないほど近いのるんPANのレビュー・感想・評価

5.0
記念すべき500作品目は初の星5の大好きな作品。「好きな映画は?」と聞かれたら(自分でもよく分かんないけど何故か)この作品を挙げることが多い。批評家からの評価は決して高くないんだけどね!(小声)

9.11で父を亡くしたアスペルガー症候群の少年が父の死を乗り越え昇華させる話。元気出ない時にこの作品観ると前向きになれる。

普段どうでもいいことをダラダラ書いてる癖に、大好きな作品となると何を書いていいか分からなくなる現象()

9.11のような人類史に残る未曾有のテロに限らず、殺人事件や事故も含めて、犠牲者の分だけ(それ以上に)悲しみがあって、特に遺族は気持ちをどう昇華するのかがキーになってくる。昨年、9.11から20周年ということで改めて大きく報じられていたけど、未だに後遺症に苦しんでいる人や遺族の想いを見聞きしてから観るとより一層グッとくるものがある。

本作は(原作含めて)あくまでも創作とはいえ、あの悪夢の日に亡くなった2977人(後遺症や関連死も含めるとそれ以上)の分だけ遺族(関係者)のストーリーがあると思うと胸が痛い。

主演を演じたトーマス・ホーンはクイズ番組の出演者で演技経験は無く、この作品がデビュー作にして唯一の出演作。なかなかリスキーなキャスティングとはいえ、ホンマに初めてか?ってぐらい上手い。プラス、トム・ハンクス、サンドラ・ブロック、ヴィオラ・デイヴィスら名優たちが脇を固めてるからこそ余計に素晴らしさが際立つ。それにしても、トーマス・ホーンの出演作もっと観たかったな....


最後に、トーマス・ホーンのインタビューから。
「人が悲しみを乗り越えるには、自分の中にそれを押しとどめるのではなく、他の人に話すこと、共感してもらうことが大切」
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