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次郎長三国志 第八部 海道一の暴れん坊のkazu1961のレビュー・感想・評価

4.2
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-170 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋いつもの次郎長三国志のわっしょい!わっしょい!とは違った趣の作品ですが、本作をシリーズ最高作に推す方々が多い作品です。私個人でもやはりそうですね。森繁久彌の石松を堪能できる作品、森繁久彌の芸の奥深さがしみじみと伝わってくる作品です。石松と問答する親分の志村喬の存在感も絶品。

🖋石松と女郎の夕顔(川合玉江)の恋の物語。石松の“死なねぇよ、死ねないんだよ”というセリフと共に繰り広げられる死闘と、潰れた片目が見開かれる先には何を観ているのか?、そして次郎長一家が海辺を駆けていくエンディングとその演出がとても素晴らしい!!これは傑作ですね!!

🖋恋の場面の美しく叙情感と壮絶な死闘の場面がオーバラップするこのクライマックスはほんと圧巻。胸にグッとくる作品でした!!

🖋(シリーズ全般):ほんと観ていて痛快!!義理と人情に心温まり、娯楽作品としての和みもいっぱい。今の殺伐とした時代にこそ観るべき作品かもしれません。“清水の次郎長”何度も映画化されている作品ですが、やっぱりマキノ雅弘監督の本シリーズがオリジンであり、一番面白い!!シリーズ化されて第9作まで早撮りのマキノの真骨頂、2年間で制作されたんですね。なのでどうやら途中で原作を追い越したみたいです(笑)。義理と人情、恋あり、意地あり、喧嘩あり、そして笑いと涙ありの娯楽大作、意地と度胸を懐に命を賭けたやくざ渡世をゆく次郎長一家の活躍を描いたシリーズです。さあ、続きをゆっくりと鑑賞していきます!!

😊Story:(参考: 映画の時間)
清水一家は次郎長女房お蝶と豚松の法事の日。百姓姿の身受山鎌太郎が受付に五両置いたのを石松は二十五両と本堂に張り出した。さて読経の声もたけなわ、死んだ豚松の母親や許婚お静が来て泣きわめく。鎌太郎の諌言までもなく次郎長は深く心打たれていた。法事を終えた次郎長は愛刀を讃岐の金比羅様へ納める事になり、選ばれた石松は一同心ずくしの八両二分を懐に旅の空へ出た。途中、知り合った浜松の政五郎にすっかりノロけられた石松は金比羅様に刀を納めると、その侭色街に足を向けて、とある一軒の店へ入った。夕顔というその女の濡れた瞳に惚れた石松は八両二分をはたいて暫く逗留、別れ際には手紙迄貰って讃岐を去った。近江で立寄った身受山鎌太郎は先の二十五両を石松に渡して義理を果し、石松の落した夕顔の手紙に同情して、夕顔を身受して石松の女房にする事を約したが……。

🔸Database🔸
・邦題 :『次郎長三国志 第八部 海道一の暴れん坊』
・原題 : ※※※
・製作国 : 日本
・初公開 : 1954
・日本公開 : 1954/06/08
・上映時間 : 103分
・受賞 : ※※※
・監督 : マキノ雅弘
・脚本 : 小川信昭、沖原俊哉
・原作 : 村上元三
・撮影 : 飯村正
・音楽 : 鈴木静一
・出演 : 小堀明男、森繁久弥、越路吹雪、河津清三郎、田崎潤、小泉博、志村喬、田中春男、水島道太郎

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
「次郎長三国志 第七部 初祝い清水港」に次ぐ次郎長三国志第八部。“オール読物”連載の村上元三の原作より、小川信昭、仲原俊哉が共同脚色し、「ごひいき六花撰 素ッ飛び男」のマキノ雅弘が監督している。撮影も「ごひいき六花撰 素ッ飛び男」の飯村正。出演者は前作と略々同じであるが、今回は「七人の侍」の志村喬、「風立ちぬ(1954)」の青山京子、「赤線基地」でデビューした川合玉江などが新しく出演する。
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