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千利休 本覺坊遺文のmitakosamaのレビュー・感想・評価

千利休 本覺坊遺文(1989年製作の映画)
3.0
スカパーにて。タイトルは大々と千利休を謳っているが、主人公は利休の弟子の本覚坊(奥田)だ。
知らなかったがベネチア銀獅子じゃん!しかも制作が西友って…

本覚坊が利休の死の真相を探り、織田有楽斎らと意見を交わし合うという内容。

利休を演じるのは三船敏郎。強そうで太閤様を茶碗で殴り殺しそうだ。三国の中間管理職の辛みを表した利休とはだいぶ違う。

織田有楽斎を演じるは錦之助。この有楽斎って知らなかったのだが、信長の弟なのか!知らなんだ。
今作が錦之助の遺作でもあるらしいので、とても気合が入っている様に見える。

実際、死に際の有楽斎が寝床でエア茶の湯とエア切腹をするシーン。普通に考えたら凄い変だが、錦之助の危機迫る演技で素晴らしい説得力を感じる。

奥田瑛二演じる本覚坊だが、結局利休の意図がわかったんだか、わからなかったのか、わかる様なわからん様な。
正直言って雰囲気だけで何もわからん気がするが(笑)

そして切腹の多さも特筆だ。利休だけじゃ無く、上條恒彦演じる山の上宗二・加藤剛演じる古田織部もハラキリする。
茶を煎じて自害させられるんじゃ貯まったもんじゃ無いな。

ジャパニーズハラキリにミフネにワビサビと、海外ウケは良かったんだろうな。
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