ベビーパウダー山崎

アントニオ・ダス・モルテスのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

3.5
中卒でパン工場勤務、年下の上司に詰られる絶望の日々を変えるには革命しかないと分かっていてもこの年になるとそこまでの気力も体力もなし。グラウベル・ローシャの文化映画で権力に抗い、暴力のみを信じて抑圧された社会に訴える熱波のようなパワフルな表現に憧れはするが、その情熱のみで行進する姿勢が俺には眩しくて正直キツくて画面を直視できず受け止めきれなかったのも事実。俺はあの無意味に虐殺されるその他大勢(民衆)のひとりでしかない。