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永遠の人のkassyのネタバレレビュー・内容・結末

永遠の人(1961年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

九州・阿蘇の小作人の娘さだ子には隆という恋人がいたが、負傷して戦地から帰ってきた地主の息子・平兵衛に犯され、入水自殺を図るも果たせず、やがて隆にも去られて、平兵衛と結婚し、苦しい人間愛憎のものがたり。

力を持った人の強引な結婚とか昔は多かったのでしょうね。平兵衛の嫉妬心、潔くないし女々しすぎる。あくまでも自分が被害者なんですよね。妻の苦しさをのみ込むくらいの度量をみせてほしいもんです。さだ子の一生とはなんなのか考えさせられます。これでも生きていかなくてはならない辛さ、なんとも表現しがたいです。それでも、許しにより報われる、とても難しいけど、許す大切さが身に染みます。

(ストーリー)
◇第一章 昭和七年、上海事変たけなわのころ。阿蘇谷の大地主小清水平左衛門の小作人草二郎の娘さだ子には川南隆という親兄弟も許した恋人がいた。隆と、平左衛門の息子平兵衛は共に戦争に行っていたが、平兵衛は足に負傷、除隊となって帰ってきた。平兵衛の歓迎会の旬日後、平兵衛はさだ子を犯した。さだ子は川に身を投げたが、隆の兄力造に助けられた。やがて隆が凱旋してきた。事情を知った彼は、さだ子と村を出奔しようと決心したが、その当日、幸せになってくれと置手紙を残し行方をくらしました。◇第二章 昭和十九年。さだ子は平兵衛と結婚、栄一、守人、直子の三人の子をもうけていた。太平洋戦争も末期、隆も力造も応召していた。隆はすでに結婚、妻の友子は幼い息子豊と力造の家にいたが、平兵衛の申し出で小清水家に手伝いにいくことになった。隆を忘れないさだ子に苦しめられる平兵衛と、さだ子の面影を追う隆に傷つけられた友子。ある日、平兵衛は友子に挑んだ。さだ子は“ケダモノ”と面罵した。騒ぎの中で長いあいだ病床にふしていた平左衛門が死んだ。翌日、友子は暇をとり郷里へ帰った。◇第三章 昭和二十四年。隆は胸を冒されて帰ってきた。一方、さだ子が平兵衛に犯された時に姙った栄一は高校生になっていたが、ある日、自分の出生の秘密を知り、阿蘇の火口に投身自殺した。さだ子と平兵衛は、一そう憎み合うようになった。◇第四章 昭和三十五年。二十歳になる直子と二十五歳になる隆の息子豊は愛し合っていたが家の事情で結婚できない。さだ子は二人を大阪へ逃がしてやった。これを知って怒る平兵衛。そこへ巡査がきて、東京の大学に入っている次男の守人が安保反対デモに参加、逮捕状が出ていると報せにきた。その後へ守人から電話。さだ子は草千里まできた守人に会い金を渡して彼の逃走を助けた。草千里へ行く途中、さだ子はまた友子と会い、息子と会いたいという友子に大阪の居場所を教えた。◇第五章 昭和三十六年。隆は死の床についていた。直子と豊も生れたばかりの子を連れて駆けつけた。さだ子も来た。隆は死の間際に、平兵衛を苦しめていたのは逆に私だ、謝ってくれと、さだ子に告げた。さだ子は隆を安らかに送るため平兵衛を呼んでこようとした。平兵衛はさだ子の頼みをきかない。が、彼の心もやがて砕けた。三十年間、憎み、苦しんできた二人にようやく平和がおとずれた。

2024年3月25日(月) 17:40~20:00
[140分] BS松竹東急
録画で鑑賞

ジャンルドラマ
製作国日本
製作年1961
公開年月日1961/9/16
上映時間107分
製作会社松竹大船
配給松竹
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