はっぴー68

フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラのはっぴー68のレビュー・感想・評価

4.1
ガイラ怖えー。
冒頭船を襲うガイラから、自衛隊の対ガイラ作戦、クライマックスのサンダとガイラの死闘まで見応えがあり、特撮映画ファンから特別愛されているのもわかります。
平成ガメラとシン・ゴジラの樋口真嗣さんは、好きな特撮映画を聞かれると、この作品と答えることにしているそうです。「怪獣を2頭出す場合、対決する理由付けが難しいんです。それをこの映画は見事にクリアしている」とインタビューで語っていたと思います。

東宝特撮映画には印象的なパラボラ兵器が幾つかあります。「地球防衛軍」の超巨大パラボラ戦車マーカライトファープ、「モスラ」の繭を焼いた原子熱線砲。パラボラアンテナみたいなアレから光線がドバーッと放射されると嬉しくなりますね。
そして、それらパラボラ兵器の中でも人気No.1と思われるのが、この映画に登場した、その名も「メーサー殺獣光線車」です。
メーサー殺獣光線車から光線がビューっと放射されると、光線を受けた森の木々が次々切り倒されていきます。それは特撮好きの心に残る名シーンです。
今ではCGでもっと上手く表現できるでしょう。現代の一般ピープルがこの映画を見ると、B級感ハンパねーとか思うでしょう。
でも、光線を受けた森の木々が次々切り倒される様子をCGできれいに作られても別に面白くないと思います。ミニチュアの木々が煙を上げてなぎ倒されるからいいんです。

これは特撮映画の傑作ですが、終わり方が無理やりな感じがして、もう少し何とかならなかったのかと思いました。納得できなかったので、いろいろ妄想してしまいます。
以下、僕の妄想です。
………
最後にもう一度、ヒロインとサンダを会わせてあげたかったな。そこで、二人は絆を確認するんだ。目と目を合わせるだけでいい。
ヒロインに危害を加えるガイラに対してサンダは本気で怒り、死闘の末、ガイラを倒す。
ガイラとの戦いで瀕死の状態のサンダをヒロインは励ます。
しかし、自衛隊は、サンダも生かしてはおけないと判断し、総攻撃を加える。
サンダはヒロインを守る盾となり、ついに絶命する。
………
サンダ、なにも悪いことしてないのにかわいそすぎる!T^T

特撮映画が好きな人にはとてもお勧めです。