のりまき

マトリックスののりまきのレビュー・感想・評価

マトリックス(1999年製作の映画)
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今更何を語ろうか、この伝説の作品の。

1冊のコミックスを読み切った時のような満足感。マトリクスの魅力はこの完成度にあると思う。
不思議の国のアリス、コンピュータによる支配、能力をダウンロード出来る仮想世界、体内に潜んだスパイ機械、それらは既に様々な作品で取り上げられたものばかりで、とりたてて新しいものではなかったと思う。しかしそれをビジュアル的にわかりやすく、カッコよく、面白く見せてくれたのが素晴らしい。その構成や演出は多分に漫画的で、素早く端的。
また、そのデザイン性と統一感が素晴らしい。以降黒革ロングコート(ホントは革じゃないらしい)は逆に「マトリックス」風となる。サングラスは何社かが競合し、それぞれのキャラクターに合わせたオリジナル作品を制作した会社が選ばれたとか。さすがのこだわり。
それを着こなす面々。特にキャリー・アン・モスのヒーローを凌ぐカッコ良さがたまらん。
そしてなんと言ってもアクションとカメラ。出来うる限り実写を使ってあらゆる方法で撮りきったその労力。時を経た今見てもカッコイイ。
のりまき

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