平田一

マトリックスの平田一のレビュー・感想・評価

マトリックス(1999年製作の映画)
5.0
“なぜ 気付かない”

一世を風靡した傑作SFアクション映画。コンピューターに支配された未来の世界で繰り広げられる、人類と機械たちと救世主の物語。ジャパニメーション、聖書や古典を巧みに織り交ぜたオリジナリティ溢れる世界を叩きつけた、本作の監督は、脚本も兼任したウォシャウスキー兄弟(現在は姉妹)。

コンピュータープログラマーのトーマス・アンダーソンは、最近“起きてもまだ夢を見ているような感覚”に悩まされていた。ある日自宅のパソコンに「マトリックスが見ている」と文字列が浮かび上がり、彼がずっと探し続ける男が接触をし始める。トーマスの別の顔、「凄腕のハッカー・ネオ」のことも知ってる男によって、彼の世界は変容し、激変を始めてく……。

純粋な映画としても、哲学的な映画としても、オリジナリティ溢れる映画としても満点以上です! というか満点どころじゃ収まり切れない深さがあるし、今見てもテーマに古さを感じないとかスゴすぎる……。こういう哲学的側面をカンフー映画とミックスさせるというアイデアもそうなんだけど、オリジナリティがこれほどまで勝利を収めているのも新鮮です。先見の明が単にあっただけならまだしもですが、そこからさらに押し広げているアイデアたちもイイ……てかどこから入っていっても、語れるところがあるのもイイ!!

オーソドックスな設定(キャラクターやストーリーなど)を哲学的な要素の中に織り込んでいく仕掛けにしても、かなりの巧さといいますか、素材の扱い心得ているプロの腕ですねこれは。監督の悲願の企画であるからこそかもしれないけれど、それでもこんなに結果を残せる映画はなかなかできないですし、特にネオがモーフィアスの救出を決意してからの本編はエンジンが終幕まで爆上がり。エントランスで展開される有名な銃撃シーン、世界中を熱狂させた仰け反りながら銃弾を避けるシーンは勿論ですが、宿敵たるエージェント・スミスとの決戦と、どれもこれもが素晴らしくって、本編見ながら語りたい! てかイイシーン豊富過ぎて、レビューじゃ語り尽くせない! 改めてこの映画のスゴさを認識しましたね✨

悔しいのが自分の語彙力少なすぎることですね。とにかくメチャクチャ面白いし、これから先も楽しみたいし、オリジナルってこんなにどえらい作品なのかと感嘆です! 3月には最新作『レザレクション』を楽しみたいし、残りの二本も時間を作って再訪するのが楽しみです!!!
平田一

平田一