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マトリックスのTのレビュー・感想・評価

マトリックス(1999年製作の映画)
3.0
反体制。徹底した監理社会の嫌い方はシリーズ通して。
システマティックなものを嫌う、原始共産制をよしとした思考は、監督がLGBTだったことも大きいだろう。

18世紀の産業革命を嫌ったラッダイト運動のように、当然本作の公開時期も世界、とりわけ米国が揺れた時期でもあったので、人工知能と統治論に一石投じた作品でもある。

不毛なディストピアを現実として捉えた主人公たちは、清貧をよしとして、自らの意志なるものを尊重し、「マトリックス」と呼ばれる精細につくられた仮想現実で肉体的限界とされるものを超えた能力で、敵対する機械達と戦う。

バグとみなされるような、マルウェアや走査プログラムとしての「エージェント」が敵となり彼等はスプーフィングを繰り返すゆえに厄介だ。

かなり、日本のGIS等の影響を受けていたらしきことと、そのカメラワークと先端的CGから、シリーズ通して大ヒットした。
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