シネマスナイパーF

マトリックスのシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

マトリックス(1999年製作の映画)
-
多分幼少期に観たことがあったのかもしれないが、少なくともハッキリとは覚えていない
「家にDVDがあった」というだけで「観たことがある」と思い込んでいるだけなのかもしれない
俺の思い出は全て無意識のうちに刷り込まれてるだけなのかもしれない
露骨に影響された文章を書いていますが、少なくとも本編を明確には覚えてない状態で劇場で観賞できたことは、これ以上ない幸せ
僕はもう立派なマトリックス信者です

夢のない話を夢に見たフィクション、それがディストピアSF
個人的にはこのマトリックスに一番夢があった
SF映画ではすっかり悪役扱いのあの連中がここまでブッとんだことをやるんだとしたらそれはそれで正直夢があると思ってしまう自分がいる


普段いいように使われるだけの自分が実は…?という「いつもの」に対して何が実際に特別なのかは結局よくわからないまま終わるが、デジタルで楽して強くなった男がアナログオブアナログなぶっちゃけ陳腐な展開で最強に覚醒っていうロマンオブロマン
だけならただの気持ちいいポルノだが、この映画には映画というものに革命を起こしたという事実がある

止め絵でカメラ移動というアクションの3D表現、クンフー in SFというクールすぎる組み合わせなどなど
今現在、このクールさに及ぶほどのフォロワーはどれほど出てきているのだろうか
「オリジナルが至高」と言ってしまいたくなるのは何故なのか?
それは先述したディストピア観が持つ哲学性、メッセージ性の気鋭さが群を抜いているからに他ならない
いつのまにか人知を超えたテクノロジーに逆に支配されるということ、それを止めることがすなわち自滅となってしまったということ
人知に挑む人類、彼らが勝つロジックは信念というコテコテのロマンオブロマン
ブッとんだ映像革命には、あまりにも先を見たその精神性と、あまりにも男心を掴むストーリーが潜んでいる
マトリックスという概念、そのルールにある先見の明がアクション演出の格好良さを1000%助長した!!!!


製作後◯周年記念と銘打ってシネコンでマスターピースをリバイバル
ちょうどブレードランナーもIMAXでやってますね
昨年僕も2001年観ました
マスターピースの力に圧倒されました
今回のマトリックスは本当にぶったまげました