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緋牡丹博徒 仁義通しますのbluetokyoのレビュー・感想・評価

緋牡丹博徒 仁義通します(1972年製作の映画)
2.9
緋牡丹シリーズの最後にして、任侠映画の最後でもある。ただ、最後だからといって、有終の美を飾るわけでもない。最後ということは、もう、次がないわけで、緊張感も張り合いもなくなるということでもある。今作は、残念ながら後者である。
今回、というよりいつも通りだけど、助っ人が入る。若山富三郎さん(熊虎親分)、菅原文太さん(助けてくれる流れ者)、松方弘樹さん(やられる側の親分)、長門裕之さん(賑やかし的な小者だが味方してくれる)、片岡千恵蔵さん(味方してくれる大物)、である。助っ人が多過ぎて、結局、ストーリー的にはうまく消化できなかったように思える。
最後の殴り込みシーンは、回を追うごとに迫力が増してきているので、期待したものの、期待外れである。

簡単にあらすじ。
大阪、安治川を挟んで、堂万組と伝法組がいがみ合っていた。そんな中、安治川に屋形船を浮かべて、堂万組の分家親分、岩木誠一は賭場を開いたものだから、やばい状況になる。

さっそく、岩木は闇討ちにあうが、緋牡丹お竜と昔の仲間の北橋周平に助けられる。

緋牡丹お竜は、堂万組の親分、おたかを訪ねるが、おたかは亡くなる寸前である。

おたかは亡くなる前に緋牡丹お竜に、証人になってもらい、遺言を残す。堂万組三代目には岩木。堂島のシマは、松川。だが、松川は親分になれると思っていたので不満である。

ということで親分を集めて、堂万組三代目の報告。ところが伝法組の親分が待ってましたとばかりに異を唱える。
緋牡丹お竜は、そんなことは想定内ということで、顏役の近松左兵衛を呼んでいて、反対派を抑え込んだ。

これでめでたく、堂万組三代目は、岩木に決まった。と思ったら、松川が裏切って、伝法組に行ってしまった。

松川を説得するために、岩木、緋牡丹お竜、藤吉(長門裕之さん)は舟で安治川を渡った。だが、説得には失敗するし、待ち構えていた伝法組にダイナマイトを投げ込まれる。

舟は爆破され、みな、安治川に投げ出された。

緋牡丹お竜、藤吉は助かったが、岩木は亡くなった。

藤吉は、単身、殴り込みをかけ、切り殺される。前振りはあるが、妙に唐突だ。

堪忍袋の緒が切れた緋牡丹お竜は、伝法組へ殴り込みを掛ける。北橋、熊虎親分が助っ人。

伝法組を皆殺しにする。

北橋は亡くなり、緋牡丹お竜は背中を切られる。
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