よどるふ

歓待のよどるふのレビュー・感想・評価

歓待(2010年製作の映画)
4.7
ヒュー・ウォルポール「銀の仮面」的な“一家の中に他人が入り込んでくる”設定は『淵に立つ』のプロトタイプ。『淵に立つ』では一家への侵略者を受け入れる側の役を演じていた古舘寛治さんが、今作では侵略する側の役を演じていた古舘寛治さんが、今作では侵略する側の役を演じているのが面白い。

一家への侵略によって変容してしまった部分と、もともと一家が抱え込んでいた“歪み”が明らかになる部分があり、その間隙を縫うような立ち回りを見せる侵略者。最終的には凶悪な事態のギリギリ一歩手前で終わるので、もう少しこの狂乱を味わってみたかったかも。
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