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隠し砦の三悪人のhoshのレビュー・感想・評価

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)
4.3
圧巻。あまりにも胸踊る大冒険活劇。

SWが参考にしたというのも頷けるほどまず全キャラクターが魅力的。
三船敏郎はもう画面に出るだけで主役!てて感じがハンパなくて笑ってしまった。百姓との初遭遇シーンの遠目で見ても分かるゴツさと存在感には本当に驚かされるし、それでいて人間味のあって機転の利く、姫思いなのも伝わってきてさすが。

百姓2人のなんだかんだ良い奴だけども隙あらば金を狙う絶妙な悪さと貧しさもたまらなく良かった。冒頭の再会を喜ぶシーンの可愛さたるや。
ただ、なんと言っても上原美佐だと思う。
白黒でも伝わるキッとした目力の強さ。黙っていてもすこぶる映える存在感と四肢。男勝りな性格に完璧にマッチしていた。

そんでもって、ロケーションもすごい。実際の山で撮るとか信じられないけど、その分ワンカットの多用も相まってめちゃくちゃ贅沢なシーンになっている。最初の姫登場シーンなんてスクリーンに映えること間違いなしだと思う。

それからアクションシーン。中盤の槍突きなんてスリル抜群。役者ふたりの圧倒的な身体能力と滑らかなカメラワーク、立地使いで超見応えあった。ラストの乗馬シーンも圧巻。片手で乗せるところなんか声が出た。切り捨て御免!の熱さったらすごい。

「姫は楽しかった!」という言葉に見ている側も頷きたくなるほど楽しい1本。
登場人物と一緒に冒険した気分になった。
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