るるびっち

隠し砦の三悪人のるるびっちのレビュー・感想・評価

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)
5.0
引っ越しで東京を離れるにあたり、一番好きな映画を友人と観る。
急な呼び出しにも関わらず、来てくれた友に感謝。
しかし電車が止まり、上映時間ギリギリに到着。
そもそもが余裕を持って出かけない、自分のルーズさが悪い。
相手にも迷惑を掛けた。
いい年をして駆け出したい私に対し、少しも急ごうとしない友人。年下なのに何という風格!
後で聞いたら、軽いぎっくり腰で走れなかったらしい。
そんな状態で、早朝に来てくれたことに益々感謝。
よりによって、二時間以上ある映画なので腰には負担かも・・・
それにしてもぎっくり腰でも来るとは、何という男前なことだろう。
さすがジェイソン・ステイサム似なだけある。
顔と頭部、どの部分が似ているかは想像にお任せします・・・

『乱』が上映された頃、地元の映画館では黒澤特集を組んでいた。
黒澤明といえば天皇とも呼ばれる大巨匠。
どうせ小難しい芸術作品ばかりだろうと、食わず嫌いだった。
日本一エンタメ上手な監督、との認識がなかったのである。
知らずにたまたま観た『隠し砦』の衝撃。
ホットパンツを履いた今風な姫様が話の中心になったら面白いのに〜、まさか巨匠がそんなこと・・・するんかい‼
雪姫にもクロサワにも一目惚れ。
完全にギャップ萌えである。
陰湿なインテリだろうと思ったら、とっても面白い監督でした。
初めての男が忘れられない女子のように、永遠に忘れられない映画になってしまったのだ❤️

ビデオ屋が乱立する時代になり、輸入盤『隠し砦』を見つけた。英語字幕つきの奴である。黒澤全集が出る前。
それを持ち込んで、高校時代の友人の家で一緒に観た。
田舎を離れてからは会っていない。

リーマン・ショック以後、基金訓練で知り合った落ちこぼれ中年仲間とたむろしていた。中年なのに金がないから、学生のように駅前で長話をする。
無修正AVを焼いている人がいて沢山貰った。その人が捕まったとは聞いていないので、多分商売にはしていなかったのだろう。
その時、知り合った友人にもリバイバル上映の際、誘いたかった。
その友人とは試写会でよく出かけたが、些細なことで喧嘩してしまい今回も声を掛けられず仕舞いだ。

昔の知り合いが出世して、給料が三桁いったとか。
「それって月収?」
そりゃそうだろう、年収で三桁なら普通だもんな。
一度目は奢ってくれたが、二回目飲んだときは割り勘だった。
彼なりの気遣いだが、その気遣い無用だから。年下に奢られて何も傷つきませんから〜。財布が傷つくことのほうが嫌ですから〜。
本当はその友人と行く予定だったが、朝早いのは苦手なようだ。
時代劇、一番好きそうなんだけどな〜。

ぎっくり腰でも来てくれる友人は、恐らくセクシー美女より有り難い存在なのだろう。若い頃は、そんなこと思いもしなかった。
三船敏郎なみにカッコ良いよ〜。
どこの部位がステイサム似なのかは、彼の名誉のため明言を避けたいと思います🙇
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