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隠し砦の三悪人のNANAcのネタバレレビュー・内容・結末

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

雪姫の演技が下手だったのがとにかく悔やまれる。雰囲気重視のキャストだったのはわかるけど、それにしても、何故常に仁王立ちで叫ぶように話すんだ。このキャスティングがなければ、もっともっと素直に評価できたのに。

これが後のあらゆるハリウッド映画に影響を与えたのは嫌というほどわかる。というかこれでもう完成形じゃん。これにハリウッドの全部が詰まってる。
出だしのコミカルさが最高だった。黒澤映画の力強さと泥臭さとコミカルさは癖になってくるな。黒澤映画全般、どうしても気に入らない部分はあるんだけど、それを超えてくる凄さがあるから、何だかなあと思いつつまた観ちゃう。悔しい。

この映画で一番凄かったのは、大量のエキストラを使っての人海戦術的な場面。冒頭の百性が強制労働に連れられてからの反乱のシーン。そして終盤の火まつりのシーン。大量に人がいる映像って大体気持ち悪く見えるんだけど、そうじゃなくて、映像に吸い込まれた。人の圧・強さ・勢い・エネルギー。言葉にできないけど、こんな風に人間を映像に収めることができるのは凄いことだと思う。

あと、三船敏郎が刀を両手で構えて敵を追いかけるシーン。リアリティがあるのかわからないし、芝居がかってる感じも好きではないんだけど、それでも圧倒的だった。まず三船敏郎がカッコ良すぎるし、あんな演技できないでしょ。体幹化物じゃん。そしてどうやってあんな映像撮ったんだ。スピード感ヤバすぎる。印象的過ぎて目に焼き付いてる。

チャンチャチャーーーーー
典型的な時代劇映画


追記)他の方の、三船敏郎の初登場シーンおもろすぎってコメント読んでから、ずっと思い出して笑ってる
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