おかちゃん

隠し砦の三悪人のおかちゃんのレビュー・感想・評価

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)
4.0
例によって我が家のTV 録画機能フル活躍で🤭、「隠し砦の三悪人」観ました。黒澤作品は、やはりレベル高いね。

ただ、この作品は旧来の日本的時代劇を少し感じさせた。
2点ある。
▪️真壁(三船)vs田所(藤田)の槍決闘。
シークエンスおよそ7~8分。最初に俯瞰で撮り、決闘広場広さと周りを囲う家来衆の多勢を一度に観せる処は黒澤らしい固定シークエンスショット。そしてその後は、槍の殺陣を展開するが適度にカット割と撮り流しを交えて決闘シーンにリズムを持たせる。いつの間にか旧来のチャンバラ劇を思い起こし比較しながら観ていた。やはり、昔の劇と異なり槍さばきに静と動を組合せ緩急つけることで対決の緊張感を盛り立てる辺りは、この作品の見せ場ではないか。後年、様々な格闘映画に影響を与えたのも頷ける。
▪️太平(千秋)と又七(藤原鎌足)の役柄は、 野次喜多道中の掛け合いと意識させユーモラスを誘う。所謂、庶民の平易いな人間模様。

2点とも、 よい意味で好きです。そしてこの頃の作品はどれも人間模様を書き込んでいて観ていて飽きない。そして、その人間模様にやはり三船の個性が時代の力強さにシンクロしてカッコ良く際立たせている。やはりよい作品には良い役者が居る、ということです。これが私の記憶では、後年の作品になるとセットも大掛かりになり、大仰しい…との印象がある。三船さんも出なくなってるしね。

まー、私の悪い記憶を置いといて、再び後年の作品を見直して観ますか…。
その前に「用心棒」も観ておかないと❗✌️