ちろる

メリダとおそろしの森のちろるのレビュー・感想・評価

メリダとおそろしの森(2012年製作の映画)
3.6
10世紀頃のスコットランドを舞台にした、古典お伽話風味のピクサー初プリンセスストーリー。
映像はとにかく美しく、繊細なCG技術だからこそ薄暗い森や城内の少し薄暗い雰囲気の本作も雰囲気がしっかりと出る。

自由奔放で、お転婆で、若くして結婚で縛られる事を嫌う王女メリダのキャラクターは、ディズニープリンセスの中でもここ最近は多く描かれているタイプではありますが、しかしこのメリダは正直好きではない。
運命が決められてしまって、若くして好きでもない男と結婚をさせられるのは確かに可哀想だとしても、、、
ちょっとわがままで身勝手に見えてしまうのが気になった。

魔女の差金とはいえ、そもそもエレノア王妃が呪いで熊になる大騒動のそもそもの発端がメリダなのにも関わらず、あたふたとしてしまうメリダは全然素敵ではないし、そもそも厳しいとはいえ、そんな悪い人ではない王妃に怒ってるのが単なる反抗期的なやつだったのがなんだがなー。
もっと、確執に深い事情があればこそのラストに向かう再生に感動が伴うのに・・・何が足りない。
「運命は自分で切り開く!」的なメッセージは多少あるものの、自分で種撒いて拾い上げて、勝ち取っただけでは?とのツッコミ心は拭えませんでした。
面白いところも所々ちゃんとあったし映像も美しいのだけど、
ピクサーやディズニーでは珍しくダークファンタジー風味な映像は好きだったんですがね・・・
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