このレビューはネタバレを含みます
冤罪系の話はやるせなくて嫌いだが、主人公が希望と余裕を失わなかったことが救いでむしろ塀の中が楽しそうに見えた。署長がとにかく悪いやつだったが人を力で押さえ込む施設のトップにいると人はああなってしまうのだろうとも感じる。結局学識が勝つんだな、と思ってしまうが主人公の内に秘める根気と影の努力があったことを忘れてはいけない。「美しい翼を持った鳥」は「籠の中」を自らの努力で脱したのだ。それを終盤の語りに突っ込みたくなった。しかしながら勉強はしておくものである。
主人公が頭と胸を示し、「誰にも奪えない、それが音楽のいいところなんだ」という場面で何故か涙が出た。