暴力、理不尽さ、圧力様々なものに打ちひしがれることがある。
一番人から生きる活力を奪うのは希望を絶つこと。絶望だ。
無実の罪が明かされるという希望、
自分が手塩にかけた存在の死。
ロープの伏線、聖書の伏線、そのどれもこれもが素晴らしく、鳥肌が立った。
並みの映画ならこの大脱出劇で終わるところを、後日譚にすべてもってかれた。
同じように刑務所を長く居場所にしていながら仮釈放にされていたレッド。つながりのない、誰からも頼りにされない希望のない日々に彼も自殺を考える。
だが、彼には最後の希望があった。
人から頼りにされたり、将来に胸踊ることはどれだけ自分を勇気づけるかを知ることができた。
祖父母が孫の将来を楽しみにしながら生きるように、人は希望があって初めて、生を続けられる。
映画の魅力をかき集めて結晶にしたような映画だった。