ひろりこ

海の上のピアニストのひろりこのレビュー・感想・評価

海の上のピアニスト(1998年製作の映画)
4.5
〜鑑賞記録&感想〜
【再鑑賞】
☆2000年度 第57回 ゴールデングローブ賞 受賞。
🎗作曲賞:エンニオ・モリコーネ

★全世界を愛と涙でつつみ込んだ『ニュー・シネマ・パラダイス』のジュゼッペ・トルナトーレ監督とエンニオ・モリコーネ音楽との融合、再び。名コンビが贈る、20世紀最後の感動作🌿

憶えていますか。
   あの船上で生まれた奇跡を。

大西洋の上で生まれ、生涯一度も船を下りなかったピアニストの伝説。

〜あらすじ〜
世紀の変わり目を告げる1900年、大西洋を果てしなく往復する豪華客船ヴァージニアン号で拾われた小さな命は、“ナインティーン・ハンドレッド=1900”と名付けられた。船を下りることなく成長した彼は、やがてピアノの鍵盤の上で信じがたい才能を発揮し、彼が即興で奏でる素晴らしい音色は、あらゆる人を感動の渦に巻き込んでいく。船の中で様々な人と出会ううちに、彼はある日、これまで一度も下りることのなかった船のタラップに、その足を掛けるのだった…。

「アメリカだ〜!🗽」(蒸気船の煙と乗客の男の歓声)
まず冒頭から巨大な豪華客船が映しだされると、すぐ様あの名作『タイタニック』のタイタニック号が頭をよぎります。移民にとってこの時代、🇺🇸はまさに夢と希望の地。

1900を演じる主演のティム・ロスと盟友のマックス(トランペット奏者)を演じるプルイット・テイラー・ヴィンスとの友情による深い絆や二人の人間味の溢れる演技がまた素晴らしい✨
船内のダンスホールの床の上を、まるで船と仲良く愛のスウィングをしているかのように華麗に滑るピアノのシーンは愉快でお洒落でとても素敵。
また、1900と🇺🇸のジャズ界の帝王ジュリー・ロール・モートンとの手に汗握るピアノ対決は、どうなる事やらと本当に息をのんだし、乗客から湧き上がる歓喜の嵐とピアノの超絶技巧に心震える最高のシーンだった。思わず立ち上がりbravo〜‼︎🥹👏🙌

そして、たぶん1900にとっては初恋であろう舟窓の若き少女(メラニー・ティエリー)との運命的で切ないひと時の淡い恋はとても透明で美しくて儚く、それはまるで刻が止まってしまったかの様な情景…
その美しいシーンに心を完全に奪われた。
“「ささやかな贈り物を…」”

初見のとき、1900の決断に何故?とやるせなさを感じたが、今になると彼の素晴らしい生き方(美学)を心から賞賛できる自分がいる🫡
人にはそれぞれ、生きてゆく場所・生きてゆける場所があるのだと。

改めて、巨匠エンニオ・モリコーネ💐の音楽には静かで揺るぎない美しさがある。私も昔から彼の音楽が好きで、今もCDを大切に持っています。
ピアノ(クラシック&ジャズ)好きには堪らない至極の名作ですね♪

『 愛を奏でて(Playing Love) 』

『Magic Waltz』

原題:The Legend of 1900
ひろりこ

ひろりこ