ファントム

キング・コングのファントムのネタバレレビュー・内容・結末

キング・コング(2005年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

前から観たかったので、「ゴジラvsコング」の予習の寄り道として鑑賞。


丸太に掴まっている人達が振り落とされる場面や、ビルの最上部でコングが飛行機に撃たれる場面など、映像技術の進化でオリジナル版よりも迫力の増した箇所が多い。
特にビルの最上部の場面は、ダイナミックなカメラワークを駆使した緊張感のある場面に仕上がっており、映像に変化が少なくて少々ショボく見えたオリジナル版よりもはるかに見応えがある。

また、キングコングのショーの音楽がオリジナル版の儀式のシーンで流れた音楽なのは、オリジナル版を観た人には嬉しい要素。

総じて、オリジナル版の再現・オマージュ・パワーアップがよくできており、ピータージャクソン監督のオリジナル版への愛が伝わってくる。コングが恐竜の口をパカパカさせて生死を確認するという、ちょっとした動きまでちゃんと再現されていて驚き。


ただ、オリジナル版で不明瞭だった箇所を丁寧に描いた分、やはり間延びした感は否めなかった。
それと、凍った川で滑って踊るシーンは、いくらなんでも不自然。コングの重さで氷に乗ったら割れるでしょ。


まとめると、上映時間は長いけど様々な箇所を丁寧に描いていて、監督のオリジナル版への愛情を感じる映画。「デッドストームパイレーツ」をプレイしているかのような感覚に陥る、楽しい冒険映画だった。


以下、ちょっと思ったこと。

映像制作をしている身からすると、今作のカールの映画制作熱は非常に共感できた。カールは感情移入すべきキャラクターじゃないのかもしれないけど、今作は冒険映画であると同時に、意外にも映画制作を濃く描いた映画でもあった。
エンドクレジット後のオリジナル版へのメッセージも感動した。

虫のシーンが一番引き込まれたけど、すごい恐怖感も覚えた。あんなに巨大かつリアルな虫が大量に湧いたら怖いわ。

アンディサーキス(モーションキャプチャーでコングも演じている役者さん)の演じるキャラクターがコングの足跡を発見した時、「いや、あなたの足跡よ」と思ってしまった(笑)


…僕の感想も丁寧だけど長いな。
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