オリジナルを凌駕する作品は!?
【リメイク映画のススメ】
◆本作 (リメイク作品2️⃣)
キング・コング (2005)
・製作国: 🇺🇸アメリカ
・出演者: ナオミ・ワッツ
エイドリアン・ブロディ
ジャック・ブラック
・監督: ピーター・ジャクソン
・製作費: 207,000,000
・興行収入: $562,363,449
◆オリジナル作品
キング・コング (1933)
・製作国: 🇺🇸アメリカ
・出演者: フェイ・レイ
・監督: メリアン・C・クーパー
アーネスト・B・シェードザック
・製作費: $672,254
・興行収入: $1,856,000
◆比較作品 (リメイク作品1️⃣)
キング・コング (1976)
・製作国: 🇺🇸アメリカ
・出演者: ジェフ・ブリッジス
チャールズ・グローディン
ジェシカ・ラング
・監督: ジョン・ギラーミン
・製作費: $24,000,000
・興行収入: $90,600,000
◆参考作品 (リメイク作品3️⃣)
キングコング: 髑髏島の巨神 (2017)
・製作国: 🇺🇸アメリカ
・出演者: トム・ヒドルストン
サミュエル・L・ジャクソン
ブリー・ラーソン
・監督: ジョーダン・ヴォート=ロバーツ
・製作費: $185,000,000
・興行収入: $566,652,812
〈リメイク作品のポイント〉
・最新の特殊視覚効果により、
緊迫感溢れる映像を実現。
・オリジナル作品に敬愛を込めて、
忠実にリメイク
〈見処〉
①VFXの名手ピーター・ジャクソンによる
古典名作をリメイク!
・『キング・コング』は、2005年に製作されたSF映画。
・本作の舞台は1930年代初頭のニューヨーク。映画監督カール・デナムは、かつてない冒険映画を撮影するため、脚本家のジャックと女優アン・ダロウを従え危険な航海に乗り出す。しかし、やがて幻の孤島髑髏島(スカル・アイランド)へと辿り着いた一行は、そこで想像を絶する世界を目の当たりにするのだった…(公式HPより抜粋)。
・本作は『ロード・オブ・ザ・リング』3部作を撮り終えたピーター・ジャクソン監督が映画監督をめざす契機となった、1933年製作のSF映画の金字塔『キング・コング』を空前のスケールでリメイクしたアドベンチャー超大作。オリジナル作品を敬愛するジャクソンは、オリジナル作と同じ30年代を舞台に、美女と野獣の感動ドラマを最新映像技術で映像化している。
②キング・コングとは
アメリカ人の誰もが知る架空の類人猿「キング・コング」は、1933年のオリジナル作品に初登場以来、作品毎に制作会社が異なり、キャラクター描写もまちまちである。
◆キング・コング (1933)
・製作会社: RKO
・撮影手法: ストップモーション・アニメ
・身長: 7.2メートル
・作品舞台: 1930年代
◆キング・コング (1976)
・製作会社: パラマウント
・撮影手法: 着ぐるみ
・身長: 16.8メートル
・作品舞台: 1970年代
◆キング・コング (2005)
・製作会社: ユニバーサル
・撮影手法: モーション・キャプチャ
・身長: 7.5メートル
・作品舞台: 1930年代
◆キングコング: 髑髏島の巨神 (2017)
・製作会社: ワーナー・ブラザース
・撮影手法: モーション・キャプチャ
・身長: 31.6メートル
→『ゴジラvsコング』では、
106メートルまで成長
・作品舞台: 1970年代
キングコングの歴史は、映画視覚効果の歴史そのものである。
③結び…本作の見処は?
◎:『ロード・オブ・ザ・リング』にて培った、ピーター・ジャクソンの特殊効果工房「WETAデジタル」のVFXはとにかくスゴい。15年以上前の作品であるが、特殊効果の質は、現在の作品と遜色がない。特殊効果史に残るであろう作品。
○: コングとナオミ・ワッツの関係性は、大変エモーショナル。異形への愛を感じる作品内容は、1976版を大きく上回る。
▲: 187分にのぼる上映時間は長すぎる。髑髏島のシーンは、もう少し短く出来るのでは?
〈リメイク作品の判定〉1976版と比較
演出 : 本作 ○
配役 : ドロー▲
特殊効果 : 本作 ○
ストーリー : 本作 ○
キングコング作品としては、本作が代表作と言えると思うが、配給会社がリスクを承知で巨額費用を投じてまで、描く作品としてはクラシックな内容すぎる点は、ピーター・ジャクソンの大いなる自己満足作品では!?(スピルバーグのポジションまで到達する監督と当時は評価されていた)