「午前十時の映画祭」で鑑賞。
前に観たのはずっと前にCSの日本映画専門チャンネルでの放映だったので差は分からないけどフィルムの傷が全く見えない程にレストアされてました。
太陽系小惑星帯にかつて存在し核戦争で滅んだ惑星ミステロイドから火星に逃れた宇宙人ミステリアンは地球侵略を図り、地球側は各国が総力を結集した地球防衛軍を組織して迎え撃つ。
1957年製作だけど今日的な目で見ると面白く感じてしまうのはミステリアンがまず地球への移住と出生率の低下により先細りが見えてきた種の存続の為に地球人との結婚を要求するところ。そして何故か女性ばかり写真指名したうえで拐っていく。
映画の終盤でミステリアンのヘルメットの下は皮膚が爛れているのが分かり放射線障害だったという設定らしいのだけど、母体が健康であれば男性側の障害は遺伝しないという考えが根強かったのだろうか?🤔
地球防衛軍といえば宇宙ステーション、モゲラ、ミステリアンドーム、α号、β号、電子砲、そしてなんといってもマーカライト・ファープだ。どれも色鮮やかに映し出されているけどマーカライト・ジャイロが青空の実景を背に垂直離陸していくカットは特に素晴らしかった。
しかし、反射兵器のはずのマーカライトがビーム攻撃を受ける前に光線を発していたのはどういうことか?🤔
驚くのは音響がステレオだったこと。同じシーンでもカットが変わる毎に違う方向からセリフや効果音が聞こえてきた。
それとミステリアンが話す日本語の裏でボソボソとミステリアン語(?)が被って聞こえるのに今回初めて気づいた。
ヘルメットに翻訳機が装備されているという設定なのだろうけど、こういう演出はSF映画では省略されがちで他ではデヴィッド・リンチ版「デューン砂の惑星」くらいしか思い浮かばない。
次は宇宙大戦争か海底軍艦のレストア版を観てみたいな。