烙印0928

さらば夏の光の烙印0928のレビュー・感想・評価

さらば夏の光(1968年製作の映画)
5.0
秋津温泉でもおなじみの、一方が追いかけたら他方が逃げる恋愛のあり方が全体的に描写されている。

主人公にとって、女=カテドラル=追いかける(逃げさる)ものなので、カテドラルが実在し、女が自分から逃げさらないと知った瞬間に、その恋愛は終わるのである。

長崎=カテドラル=実在性を探そうとする男と、忘れようとする女

実在性を忘れようとする女は、すでに男が探していた寺院を知っているが、過去の記憶を忘れたいがために男にその寺院の場所を言わない。

ただ、過去の記憶を心の奥底では求めているために、男と求め合うのだ

印象的なシーン
・アムステルダムでガラス越しに直接触れ合えないシーン
・ノルマンディーのカテドラルの前で抱き合うシーン
・ローマで影絵のように戯れるシーン
・闘牛場で岡田茉莉子が倒れるシーン


会話劇の詩のような文章
烙印0928

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