シズヲ

黄金無頼のシズヲのレビュー・感想・評価

黄金無頼(1967年製作の映画)
3.8
南軍所属のワルいトリオが黄金奪還作戦に駆り出される南北戦争系マカロニ・ウエスタン。クールなBGMや軽快な雰囲気と共に進む娯楽作で、主役の三人がなかなかキャラが立っていて面白い。銃の達人、元聖職者の爆弾魔、頭の回る馬泥棒がそれぞれの役割をこなして活躍してくれる。特に馬泥棒が個性的かつ思いの外切れ者なのでやたら好き。三人とも清々しいくらいの悪党達なので実に痛快だし、彼らの軽妙な掛け合いも見ていて楽しい。

シンプルな粗筋でそこそこテンポ良く進んでくれるし、適度に捻りが効いているのもグッド。追う者・追われる者の関係が第三勢力の介入で変化し、更に混沌とした様相を見せたのは面白い。マカロニではお馴染みのガトリングが大暴れしたりと派手な銃撃戦も多いので、良くも悪くも気軽に楽しめる。基本的には軽めのノリだけど、それでもバタバタと人が死ぬのはマカロニ的なご愛嬌。ラスト付近でどんでん返し的な展開が何度も繰り返されるのはちょっと気になるけど、シンプルな娯楽作としては十分楽しい。
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