じぇいらふ

チャップリンのニューヨークの王様のじぇいらふのレビュー・感想・評価

4.4
🎩🦯フォーエヴァー・チャップリンは制覇するぞシリーズ14🗽🫅

初めて観ました。なんとなくチャップリンというと『ライムライト』が最後の作品というイメージがあるのですが、監督主演作品はその後もう一本あったのですね。
これ面白いです!!ある意味チャップリンの復活作と言えるかも👍👍👍👍

🎞️タイトル~宮殿になだれ込む人々。革命か⁈、、、もぬけの殻。飛行機✈️→ニューヨーク🗽へ。亡命王様チャップリン到着~はじまり

📖革命のため国を追われたイゴール・シャドフ王:チャップリンは、ニューヨークにやって来るが、ほぼ無一文のままホテルに居座る。王の切り札は原子力を有効活用するアイデアであり、アメリカの原子力委員会と接触を図る。そんな王様が、美しい女性広告エージェントのアン・ケイとの出会い、テレビコマーシャルへの出演依頼を受けることになる。。。というおはなし

国を追われた王様=アメリカを追われたチャップリンが、イギリス制作でニューヨークを舞台にした痛烈にアメリカ文明を皮肉ったコメディ。もうなんか開き直った感の痛快さ。前作『ライムライト』での枯れた老人とは打って変わった、ギラギラ元気過ぎるチャップリン。齢70近くですが、エレベータでのドタバタ動き回る笑い、すっかり喋りまくるチャップリンも面白いですよね。やっぱりこの方凄すぎます。

相変わらず、ヒロインは若いドーン・アダムス。この方、ライムライトのヒロインオーディション受けてたんですね!

後のドリフにも通じるであろう、CMの撮影が色々うまく行かないぞ笑~スケッチは、上手くいかないことがかえって面白がられてバスってしまう~という展開が、むしろ今の動画時代っぽくて面白い。

後半、共産党員の両親を持つ少年が出てきて、アメリカでマッカーシーの下院非米活動委員会に喚問されるという、まんまチャップリンがやられたことを堂々やっててアメリカを痛烈に皮肉ってる。ある種解放された開き直り感が作品の明るさ元気さに通じてますね。

映画からテレビへ。ロックンロールに夢中の女の子達とか、当時の新しい時代感を真正面に取り込んでて、チャップリンのこだわりを持ちつつも同時代の空気を持ち込み続ける柔軟さが凄いですよね。

今作はチャップリンの最後の長編主演作品ですが、監督作品は1967年『伯爵夫人』(観たい!)まで続きます。