くろきつ

パイラン/ラブレター パイランよりのくろきつのレビュー・感想・評価

4.0
浅田次郎の短編小説「ラブ・レター」をチェ・ミンシク主演で映画化したラブストーリー。

四十歳独身チンピラ男のカンジェのもとにかつて金欲しさに偽装結婚した妻の訃報が届く。今までそのことを忘れかけていたカンジェだったが遺骨を引き取るために訪れた妻の居住先でカンジェの妻の想いを知る…。「悪魔を見た」で狂気的な演技を見せたチェ・ミンシクが今作では切ない運命に打ちひしがれる哀愁漂う演技を見せている。考えれば考えるほど切ないラブストーリー。身寄りのない中国人の妻がコインランドリーで働きながらその孤独や寂しさをカンジェの笑顔の写真を見てカンジェのことを想い暮らしていてそんなときにカンジェはなにも知らずにビデオレンタルショップで適当に働いていた。それなのにいざ死んでしまってから妻の想いに気付き愛してしまう。パッケージの笑顔の二人が隣り合っているシーンは出てこない。それがいちばんキツかった。
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