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ノウイングのmimagordonのレビュー・感想・評価

ノウイング(2009年製作の映画)
5.0
とにかく大好きな映画。『ダークシティ』と並んでアレックス・プロヤス監督最高傑作だと思ってる。

結論から言ってしまえば、家族愛の物語なのだ。奥さんを亡くしたことで息子と上手くコミュニケーションが取れない父親ジョンを主人公に、いわば「巻き込まれ」たキャラクターを含め、一貫してテーマは家族愛だ。ディザスター・パニックとして紹介されることが多いが、現実から逃げるように数字の羅列にのめり込んでいくジョン、囁き声と怪しげな黒服の者たち、ディザスター・シーンのリアリティ等ジャンル的にはSFホラーと言えるだろう。謎が少しずつ解けて伏線が回収される作風は、M・ナイト・シャマランのようでもある。オチは我々日本人には「またか」となりそうだけど、西洋圏の人にとっては恐らくこれ以外のラストは想像つかないのではないか。ある意味出オチ映画とも言えるけど、決して悪い意味ではなく、むしろオチを知ってから再鑑賞するとこの映画の根底のメッセージを受け取ることができると思う。私も今回が3度目だが、登場人物たちの心情や行動にすごく共感できるし、メインではないキャラクターにもしっかり意味があって無駄のない作品だと感じさせる。ラストも感動的。世間的には不評だが、私は声を大きくして大傑作だと言いたい。
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