安定の内容ではあるが、前作「血笑旅」よりパワーダウンなのが残念。
脚本の練りが足りない。初の正月映画ということで、単純明快な「弱きを助け悪をくじく」という内容にしたのだろうが、やはり物足りない。
特に漫才コンビの田中ダイマル・ラケットと獅子舞?の子役二人は邪魔。
多分ファミリー物のカラーを出したかったのだろうが、今となってはダークヒーローの物語には邪魔になっているだけでマイナスだろう。
逆に悪役を嬉々として演じている上田吉二郎など、癖のあるオーバーアクトで、見事だ。
剣に生きる浪人など良いキャラクターだが、金で雇われた用心棒の男がもっと活躍するべきだった。
ラスト付近で盛り上げることが出来たが、サラッと終わってしまっているのは脚本の甘さだろう。
安定しているシリーズの中の一作という作品。
余談。
金で雇われた太っちょサムライ。
てっきりラストで「実は幕府の使者」とかで、悪代官を征伐。というキャラかと思ったら、なんか知らないうちにフェイドアウトしていてもったいない。
それか、「実はすごい剣豪」で、代官に雇われていた浪人が市と勝負に出てきたところで、市が「私より強い者がいる」といって侍と浪人を戦わせる。とか・・・・
いろいろ使い方があったのに、実に残念だなぁ。笑