YukikoSwan

サクリファイスのYukikoSwanのレビュー・感想・評価

サクリファイス(1986年製作の映画)
3.7
サクリファイス
アンドレイタルコフスキー監督
鑑賞しました!

タルコフスキー監督の遺作だそう

ノスタルジアよりも時間が
ゆっくり流れました。
タルコフスキーの映画ってなんでこう、
懺悔的な雰囲気というか
祈りっぽさがでるんですかね。
まぁそういう映画ってことなんですが。

メタファーがしっかりしてて、
世界観と映像美は完璧です。
だから神秘的なんですね。

泥沼の美しさっていうか。

贈り物っていうのは、贈る側に犠牲が
ともなうのは当たり前なんだ。
とか、めちゃくちゃ拗らした人間から
でる言葉なきがしますが、
考えて考えて考え抜いてるんでしょう。
途中、理性にがんじがらめに
させられてるんだ、とかいってるし。
たくさんたくさん苦しんだのでしょう。

ホドロフスキーとかキューブリックとは
まるで違う人生だったんでしょうね。

ネタバレするので以下は見た人だけ。

核戦争がおきてしまった、
世界は終わった。
というのは、現実だったのだと思えますか?あの時間軸難しいですよね。

結局、祈りとおした主人公は、
世界を救ったわけですが、
世界を救ったことをしってるのは
主人公だけであって、
そのまま精神病院にいれられてしまう。
家を焼き払ってしまったし、、、。
あの世俗の塊みたいな奥さんはなんなんでしょうか。

タルコフスキーはきっと、
嫉妬深くて、コンプレックスだらけで、
懺悔がしたくて、祈りたくて、
そんな人だったんですね。
深みが出るのはそのせいでしょう。

郵便局員が、ニーチェの永遠回帰について語るシーンも印象的だ。
永遠回帰の考え方はキリスト教の教えとは相反するが、生への肯定的な考え方だ。
しかしながら主人公は懺悔をし、マリアと思われる(郵便局員が言っただけだけど)女と交わりにいく。
タルコフスキーはどんな信仰思想を持っていたのか、、、あまりにも理解するのに難しい。

とかそんなかんじでした!
YukikoSwan

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